- 病気で休職中の公務員は旅行に行ってもいいの?
こんな疑問にお答えします。
- 病気で休職している公務員の旅行は、法律で禁止されてはいない
- 休職中に旅行していることがバレて処分された公務員の事例
- 休職中に旅行していることがバレてしまうきっかけ
この記事を読んでいる方の中には「病気で休職中だけど、せっかくまとまった休みがあるので海外旅行に行ったりしてもいい?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか
そこで今回は「病気で休職中の公務員は旅行してもいいのか?」ということをテーマにした記事です。
では前置きはこのへんにして、早速はじめていきましょう。
病気で休職している公務員の旅行は「禁止」されているわけではない
病気で休職している公務員の旅行を、禁止している法律ってあるんでしょうか?
結論からいうと、休職中の公務員の旅行を禁止している法律はありません。
参考までに国家公務員の病気休暇は以下のように定められています。
地方公務員は各地方公共団体ごとに定められていますが、ここでは例として横浜市の条例を引用しました。
一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律
第十八条 病気休暇は、職員が負傷又は疾病のため療養する必要があり、その勤務しないことがやむを得ないと認められる場合における休暇とする。
とはいえ「どこに行ってもいいんですね!なら病気休暇が出たら、海外旅行に行きまくります!」なんてことは、当然問題があります。
病気休暇は療養に専念することが義務づけられています。
その義務を果たさずに海外旅行などをしていることがバレた場合、「信用失墜行為」とみなされ処分の対象になる可能性があります。
職員は、その官職の信用を傷つけ、又は官職全体の不名誉となるような行為をしてはならない。
職員は、その職の信用を傷つけ、又は職員の職全体の不名誉となるような行為をしてはならない。
休職中に旅行に行ってしまい処分された公務員の事例
病気で休職している最中に旅行に行ったことで、実際に処分された事例を紹介します。
2017年2月、大阪府吹田市立中学校の女性教諭(32)が、休職中にも関わらず5泊7日でヨーロッパを旅行したとして、減給6ヶ月(10分の1)の懲戒処分を受けています。
事前に上司に相談した際に控えるよう指導されたにも関わらず出発したことで、信用失墜行為とみなされました。
匿名のメールがきっかけで発覚に至りました。
2017年2月、大阪府吹田市立中学校の女性教諭(32)が、休職中にも関わらず5泊7日でヨーロッパを旅行したとして、減給6ヶ月(10分の1)の懲戒処分を受けています。
事前に上司に相談した際に控えるよう指導されたにも関わらず出発したことで、信用失墜行為とみなされました。
匿名のメールがきっかけで発覚に至りました。
2010年12月、神奈川県大磯町の男性事務職員(45)が、休職中にも関わらず14日間に渡って中国を旅行したとして、停職6ヶ月の懲戒処分を受けています。
事前に相談を受けた職場からは、病気の回復に専念する旨の文書を通知していたそうですが、従わずに旅行に行ってしまったとのこと。
別件で町職員が男性職員宅に電話したことから発覚し、信用失墜行為とみなされました。
どちらも「職場の方針に従わなかった」ことで信用失墜行為とみなされ、処分されていることが分かります。
そもそも公務員が海外旅行にいく時は事前に申請し、許可を得ることが必要です。
もちろん休職中に申請しても受理されるわけがないので、このケースでは無断で旅行に行っていたことになります。
休職中に旅行に行ったことがバレてしまうきっかけ
休職中に旅行に行っていたことがバレてしまうのは、どういったきっかけが多いんでしょうか?
職場からの連絡
公務員の仕事は基本的に個人プレーが多いので、業務を進めていると担当者しか分からないようなところがたくさんあります。
特に職員数が少ない町役場などではよりこの傾向が顕著で、有休をとって休んでいても普通に電話がかかってきたりします。
もし職場が連絡するタイミングが旅行中と重なってしまうと、電話に対応できないので旅行に行っているのがバレてしまいます。
近隣住民や匿名での通報
本人が思っている以上に、公務員はまわりから見られています。
業務時間内にトイレのためにコンビニに立ち寄っただけでクレームが入るくらい、住民の目は厳しいです。
近所の住民はもちろん、親族などにも旅行に行くことを言わない方がよいでしょう。
公務員の休職保障は民間企業に比べてかなり手厚いので、仮に親族であっても妬みのきっかけになる可能性が十分あります。
SNSにアップ
「そんなことする人いる?」と思うかもしれませんが、意外とあるんです。
ぼくの職場でも休職ではないですが、体調不良で休んだ人が日帰り旅行して楽しんでいる様子をSNSにあげており、そのことを職場内で共有されていました。
確かに職場内の人とはつながってなかったようですが、狭い世界なので見る人が見ればすぐに誰の投稿かは分かります。
仮にSNS上では職場内の人とつながっていなくても、必ず見つかるものと心得ましょう。
日帰りの国内旅行などであれば問題なし
これまでは長期の海外旅行のケースを想定していましたが、日帰りの国内旅行であれば休職中でも問題ないと思われます。
ただやはり病気休暇は療養に専念するのが目的なので、国内とはいえ宿泊を伴う移動は避けた方が無難でしょう。
遠方への旅行は、体調が万全に回復してからにするべきですね!
公務員が辛いならスキルアップしよう【Web系がオススメ!】
でも海外をゆっくり楽しめるようなまとまった休みをとるには、病気で休職するしかないのでは?
確かに公務員になってしまうと、まとまった休みはとりにくくなります。
かといって「職場にバレるのではないか?」とヒヤヒヤしながら旅行に行っても、あんまり楽しくないですよね。
いっそのこと公務員からの転職を考えてみるのはいかがでしょうか?
「転職はちょっと・・・」と思うのであれば、スキルアップのための勉強でもいいと思います。
プログラミングやライティングなど、Web系のスキルがあればパソコン1台で稼ぐことができるようになります。
旅行を楽しみながら、現地で仕事も平行するなんてことも可能です。
ぼくも公務員退職後は、2ヶ月間は北海道、その後3ヶ月間は千葉県、その後2ヶ月間は東京など、各地を転々としていました。
そうしたアドレスホッパー的な生活ができたのも、Web系のスキルを身につけて稼げるようになったからです。
まとめ
本記事の内容をまとめます。
- 病気休暇中の公務員の旅行はグレーゾーン
- 実際に処分された事例もある
- 職場からの連絡や匿名の通報によってバレることも
黙って旅行して懲戒処分のリスクを抱えるくらいなら、いつでも旅行できるスキルを身につけて独立した方が良いと思いませんか?
せっかくまとまった時間がとれる状態なので、ぜひスキルアップに挑戦されることをオススメします。
では今回もお読みいただきありがとうございました。