- 公務員の土日出勤は多いの?
- 休日出勤した時の手当は?
- 土日出勤したら代休はとれるの?
こんな疑問にお答えします。
この記事を読んでいる人の中には、「公務員=土日休みというイメージだけど、ホントなの?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか?
今回はぼくが実際に公務員として5年間働いていた時の経験も踏まえながら、公務員の休日出勤の実態について紹介していきたいと思います。
- 公務員が土日出勤する理由
- 公務員の休日出勤に関する手当
- 代休は使えるのか?
簡単に結論からいうと、休日出勤があるかどうかは配属部署と時期によるのが正直なところです。
激務部署に配属されるとほぼ休みがないようなことも。
「公務員=土日休み」と思っている方はイメージとのギャップでぼくのように退職してしまうこともあるので、その前に公務員のリアルを知っておいて悲しい結末にならないようにしましょう。
なお公務員を辞めた現在は、フリーランスプログラマーとして働いています。
辛い時期もありましたが、今では公務員時代より年収も上がり、スキルも比べられないくらい身につきました。
興味がある方はこちらの記事をご覧ください。
>>【実体験】フリーランスプログラマーになるための方法や仕事内容まとめ
公務員が土日出勤しなければならない7つの理由
①激務部署にいる公務員
まず代表的なのが『激務部署にいる公務員』です。
単純に平日だけでは業務が追いつかないため、土日も仕事をしてカバーしなければなりません。
とはいえ評価が大きく給与に反映されるわけでもないので、仕事以外の時間を重視している人には辛いかもしれません。
②イベント関係の部署にいる公務員
公務員は役所内でひたすら書類と向かい合っているイメージもありますが、行政は年間をとおして様々なイベントを開催しています。
- 春:卒業式、入学式
- 夏:夏祭り、運動会
- 秋:文化祭、スポーツ大会
- 冬:クリスマス会、成人式、稽古始め
これらの他にも研修会や防災訓練など、様々な仕事があります。
こうしたイベントは人が集まりやすい土日に集中することが多く、必然的に担当部署は土日出勤が多くなります。
- 企画課
- 観光課
- 広報課
ぼくは企画課と広報課に所属していたことがありますが、やはり休日出勤は多かったです。
企画の時は月に2〜4回くらい。
広報の時は特に多く、土日全て出勤していることもありました。
>>【実体験】2ヶ月連続で残業150時間超えしたときの話【公務員の闇】
③窓口がある部署
役所は基本的に平日しか開庁していませんが、仕事の都合などでどうしても土日にしかこれない住民もいます。
そうした方たちのために一定期間土日にも窓口を開けることがあります。
ぼくも児童手当の手続きに関わっていた時は、休日出勤して申請を受け付けていました。
④大規模なシステム変更時
大規模なシステム変更がある場合は、平日に変更作業を行ってしまうとトラブルがあった時に業務が滞ってしまいます。
なので変更作業は休日の窓口が無い時に行われ、その際は担当職員も出勤する必要があります。
直近では平成から令和への元号切り替えの際、住民情報の表記が変更されることに伴い確認作業で出勤したことがあります。
システムの実装などはもちろん委託先の業者が行うため、公務員が行うのは基本的な確認作業のみです。
⑤若手の公務員(採用1〜3年目くらい)
『若手の公務員』も休日出勤が多くなりがちです。
祭りやマラソン大会など、地域イベントのスタッフとして駆り出されるためです。
実際にぼくが動員された地域イベントの例を紹介します。
- 祭りで法被を着て盆踊り
- 防災訓練で住民に指示
- イベント開催時の交通誘導
家庭がないため既婚の職員よりも動きやすく、体力もまだまだある若手職員には声がかかりやすいです。
自治体の規模によって違いますが、ぼくのいた職場ではだいたい採用1年目〜3年目くらいまでの職員に声がかかっていました。
⑥労働組合の動員
労働組合に所属していると、休日の研修会などに動員されることがあります。
ぼくの働いていた町役場では動員が必要なイベントがあると組合員に一斉にメールで案内が送られ、参加可能な人を募っていました。
毎回同じ人が参加して不公平にならないよう、ローテーションが組まれていました。
ちなみに組合活動の場合は公務ではないので拘束時間に対する手当は出ませんが、交通費や弁当の支給はありました。
⑦各種調査の実施
行政は一定のスパンで様々な全国調査を行っています。
- 全国民を対象とした国勢調査
- 農林業従事者を対象とした農林業センサス
- 事業所や企業を対象とした経済センサス
特に全国民対象の『国勢調査』は聞いたことがある人も多いのではないでしょうか?
このような調査には、実際に調査活動を行う調査員が必要です。
市以上の自治体であれば募集をかけてまかなえることが多いのですが、小さい自治体、特に町村部などは職員が調査員を兼任することが多いです。
調査活動には報酬が発生するため、公務がある業務時間内に行うことができません(二重支給になるため)。
なので、平日の勤務が終わった後や土日に調査活動を行うことになります。
個人宅が対象の調査は平日よりも土日の方が会える確率が高いため、土日に集中して作業する方が効率的でした。
公務員が休日出勤した場合の手当
公務員が休日出勤した場合の給与はどうなるのでしょうか?
「土日」か「祝日」かで、以下のように呼び方が違ってきます。
- 土日・・・時間外勤務手当
- 祝日・・・休日勤務手当
公務員の手当は、「1時間当たりの給与額×支給割合×勤務時間数」で計算されます。
- 平日【時間外勤務手当】・・・125/100
- 土日【時間外勤務手当】・・・135/100
- 祝日【休日勤務手当】 ・・・135/100
平日に残業するよりも、土日に出勤して仕事した方が多く稼げるということですね!
とはいえ休日出勤するためには理由が必要です。
一般的には金曜日までに課長から休日出勤の承認を申請し、許可されれば休日出勤の手当を受け取ることが可能です。
公務員の代休は使えるのか?
土日出勤した公務員には代休が付与されますが、実際に代休は使えるんでしょうか?
休日に4時間以上出勤した場合、公務員は代休を使うことが可能です。
ただ休日出勤が多い部署は激務な部署が多く、代休もあまり使えていないところが多かったです。
休日出勤した職員はまず代休から消化するよう推奨されているのですが、代休で休むと当然休日出勤した分の給与はもらえません。
ただどうせ有給を全て消化することはできないので、できれば有給から消化して休日出勤した分の給料は手当でもらいたいですよね?
休日出勤が特に多かった広報担当の時は、うまくごまかしながら代休ではなく有給を使って休んでいました。
まとめ:土日休みが目的で公務員になるのはオススメしません
最後に記事の内容をまとめます。
- 公務員は様々な理由で休日出勤している
- 代休が使えるかは職場による
「公務員=土日休み」のイメージが浸透している公務員ですが、紹介したように部署によってはほぼ毎週のように休日出勤がある部署もあります。
なので「土日休みだから」という理由で公務員を目指すのであれば、実際に公務員になった時にイメージと現実のギャップに苦しむかもしれません。
「なぜ公務員を目指すのか?」ということをよく考えた上で公務員を目指すことをオススメします。
では今回もお読みいただきありがとうございました。